みなさん、「大和橘」という果実をご存知ですか?
ミカンの原種、昔々のミカンだそうです。
まだまだ知らない果物がいっぱい。
先日打ち合わせで、ある製造所を訪れたところ、何やら「大和橘」にかかわる方々がやってきて、
「大和橘」の商品開発の話が始まって・・・
あれ?私、別件でお会いするはずだったんだけど、皆さんは私が来ることを知っていたようで、
その方の炊かれたジャムを試食させていただいたり、意見を聞かれたり・・・そんなはずじゃ・・・
こんな時、本当に感じたことを言っていいのか、濁すべきか・・・とても困ります。
それでも、ジャムを炊いている以上、嘘では言えません。
「苦くって、舌に突き刺さるような感じが・・・」そう言いかけたとたん
「マーマレードや言うたら、みんな甘もう炊いて、大和橘の良さは、苦いところにあるねん!!」
・・・お怒り・・・
まさか・・・聞かれて答えたら怒られるなんてありえない・・・
「えっと、マーマレードって苦いところが魅力なのは分かっているんですが、舌が痺れるくらいの苦さって、マーマレードの美味しさにはならなくて・・・」
その方は、大学の先生が書いたレシピを出してきて、「先生が書いてくれたんやから」と言った。
読んでみたら、私が思うマーマレードの炊き方とは全く違って香りのことも、色のことも、苦み成分のことも考えてないレシピだった。
そもそも、そんなレシピがあって、それで炊いているなら私に何の用だったのか・・・???
あた真ん中は、(・・?
私が思う炊き方をお話しし、苦み成分の残し方や、抜き方は話したものの、これって試行錯誤してその素材が持ついろいろを知り尽くさないと、これも同じではないって話になって。
どんな先生が書いたレシピでも、それが答えなんてありえない。
苦いところもみんなミキサーにかけてしまったら、苦み成分が拡散されてしまうのに。
この果実にどれだけの思いを寄せているのか・・・疑問でした。
少し果実を買って帰ることにしました。
「大和橘」を炊きたいと思ったこともないんだけれど、なぜあんなにまずくなってしまうのか、
ここは気になると答えを見つけたくなって・・・
焼いてみたり、乾燥してみたり、湯でこぼしてみたり、何日も水で苦みを抜いたり・・・
食べてみたら「にが~い!!」って舌がピリピリしたり。
こうなれば、何としても思うような味にしたい!!
寝ても覚めても試作。
そうして、ようやくこの果実の秘密がわかった!
はは~ん♪
下ごしらえにポイントがあった!
そこからは、いったん炊いたものを乾燥し、さらに炊き込み・・・手のかかる子供のように
手を変え品を変えようやくかんだ時のイメージが完成しました(*´з`)
これは、そんな簡単な工程では作れない果実。
ミカンはミカンでも、品種が違えば下ごしらえも、炊き込み方も違います。
どれだけその果物を愛し、その商品にたずさわる方々に心を寄せれるか・・・
残念だけれど私には・・・心惹かれる果実ではありませんでした💧
それでも、こんなに難しい果物を炊いたのは初めて・・・
いろんな意味で勉強になりました!
さあ、次の試作は、あっっと驚くシロップ!!
イメージが形にできるか、またまたワクワクが止まらない♪
ジャム作りはこうでなくっちゃ!!